プロポーズ

「まんねえ元気かよ」

「まぁぼちぼち。どうしたの。超久々じゃん。そっちこそ元気でやってんの?学校の話をした記憶がないってことは電話すんの半年ぶりだよね。時間経つのはっやいねー」

「やべーよなー。んーとね、俺さーあの後ね、鬱になっちゃって。ひと月丸々海外出張とかあってあっちで嫌な目にあって日本戻ってきて爆発しちゃってさー」

「え!マジか!もう大丈夫なの?」

「へへへ、大丈夫。減薬とかしてるからさー。でもあれだぜ。鬱の薬なんて強いからさー、ヘロヘロになっちゃって気持ち良かったりすんだよ、今じゃそれに依存してるとこなんてあったりして」

「ふーん。まー元気そうでなにより。ま、みんな何かに依存してるもんね。ところで彼女出来た?」

「できねーできねー。でももう毎日カオスだぜ」

「カオス?」

「毎晩いろんな女が部屋にきてんの」

「何それ。モテ期?遊んでるの?」

「やばくねー?そうそう」

「ふーん。付き合ってないの?」

「うん」

「付き合わないの?」

「うーん。まぁねー。こないだなんか酷いこと言われたよ」

「なんて?」

「あんたなんてろくな死に方しないわよ、だって!」

「それその子相当あんたに本気なんでしょ。なのにあんたが寝るだけで付き合わないからじゃない」

「いやぁ。。こないだなんてさ、どうせろくな死に方しないんだから80歳まであんたのこと看取ってやる。でその後メッタ刺しにしてやるって言われて!」

「ははは!それって最強のプロポーズじゃんね?」

「ばっか、最強のプロポーズと同時に最強の殺人予告だよ」

 

ああ、今日も世界は平和に回っているみたいだ。

 

ILL

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たまに思うことがある。

 

このままじゃおかしくなっちゃうって。

 

それとももう、おかしいの?

 

きっとみんな多少なりとも狂ってる。

 

でなかったらこんな世界生きてけないじゃない。

 

ILL上等。

もちろんそっちの意味でも、あっちの意味でも。

 

ILLな存在?

それも上等。

 

むしろ退屈な世界で埋もれてただ腐ってく人生なんかよりマシだ。

 

 

 

スピーカーからは70年代のフリーソウル

 

eazy,

eazyとなめらかに歌ってる 

 

遠くで車の走っていく音

 

高速の流れる赤いランプ

 

何かに急いでるのかしら

 

それとも何かに逃げてるのかしら

 

今夜の月は少しぼやけてるわ

 

あなたに伝えたいわ

 

でももしかしたらあなたの住んでるところから見える月ははっきりしてるのかもしれないわね

 

センチメンタルになってるのね

 

空気が冷たいわ

 

胸が苦しいわ

 

違うの、センチメンタルとかじゃない方。きっと薬の副作用。息苦しい。

 

けれどこのなだれてく感じ、嫌いじゃないわ。

 

 

 

 

 

あなたは思い出してるの?